優遇制度(補助金・助成金・減税)でお得にリフォーム【実践編】
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目次
リフォーム時にはさまざまな補助金、助成金、減税制度を利用できます。理想の住まいを実現するために、制度を上手に利用して賢く、お得にリフォームをしてみませんか?リフォームをする前に知っておきたいさまざまな制度をご紹介します。
リフォームを行うときには、国や自治体が提供しているさまざまな補助金や助成金の制度、減税の制度があることをご存じでしょうか。
せっかくリフォームするのであれば、補助金や助成金等を利用してお得にリフォームしたいものです。しかし、リフォームの内容や施主の年齢、家族構成等によって利用できる補助金や助成金、減税制度は変わってきます。
そこで今回は、2022年度に利用できるリフォームの補助金・助成金制度、減税制度についてわかりやすくご説明いたします。
国が提供しているリフォームの補助金・助成金制度には次の3つがあります。
◆こどもみらい住宅支援事業
子育て世代や若者夫婦世帯が省エネリフォームを行う際に利用できる制度です。この制度の利用は、こどもみらい住宅事業者として登録している事業者でリフォームを行う場合に限られます。また、この制度は、施主ではなくリフォームを行ったこどもみらい住宅事業者から申請を行う必要があります。
<補償対象者>
・こどもみらい住宅事業者と工事請負契約等を締結し、リフォーム工事をする
・リフォームする住宅の所有者等であること
以上の2つの条件を満たす場合が対象となります。
<対象リフォーム工事>
・開口部の断熱工事
・外壁、屋根、天井、床の断熱工事
・エコ住宅設備の設置
以上のいずれかの工事と同時に行う以下の工事
・子育て対応改修
・耐震改修
・バリアフリー改修
・空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置
・リフォーム瑕疵保険等への加入
<補助額>
5万円から60万円
工事内容や世帯主の属性等によって補助額は異なります。
<対象期間・申請方法>
2021年11月26日以降に工事請負契約を締結し、2022年10月31日までにすべての工事が完了し、申請を行ったものを対象としています。ただし、予算に達したタイミングで受付は終了となります。
こどもみらい住宅支援事業事務局
https://kodomo-mirai.mlit.go.jp/
◆既存住宅における断熱リフォーム支援事業(旧・断熱リノベ)
一定の断熱効果が認められる建材を用いてリフォーム工事を行った際に補助金が交付される制度です。
<補助対象>
・原則として申請者が常時居住する専用住宅であり、申請者が所有している住宅(戸建て住宅、もしくは集合住宅)
<対象リフォーム工事>
・屋根や外壁、開口部に15%以上の省エネ効果が認められる断熱材やガラス、窓を採用したリフォーム工事。
このリフォーム工事と同時に家庭用蓄電システム、家庭用蓄熱設備、熱交換型換気設備などの高性能設備を導入した場合も補助対象となっています。
<補助額>
補助率は補助対象工事費用の1/3以内で、1戸あたりの補助金の上限額は戸建て住宅の場合120万円、集合住宅の場合15万円となっています。
<対象期間・申請方法>
2022年度の間に数回にわたって公募が行われる予定です。リフォーム業者に指定はなく、公募期間内に施主が申請を行い、交付決定通知書発行後に契約・着工をします。交付決定通知の前に契約・着工したものに関しては補助対象外となりますので注意が必要です。
◆長期優良住宅化リフォーム推進事業
既存住宅の性能向上や子育てしやすい環境に整えるためのリフォーム事業を支援する制度です。
<補助対象要件>
・インスペクションを実施し、維持保全計画・履歴を作成すること
・工事後に耐震性と劣化対策、省エネルギー性等が基準を満たしていること
・性能向上に資する改修工事、三世代同居対応改修工事、子育て世帯向け改修工事といった所定の工事を行うこと
・住戸面積、居住環境、維持保全計画の内容等が適合していること
<補助対象>
補助の対象となるのは、劣化対策や耐震性、省エネ対策等、特定の性能を向上させるリフォーム工事に要する費用、子育て世帯向け改修工事に要する費用、インスペクション、維持保全計画・履歴作成に要する費用等です。
<補助額>
補助率は補助対象工事費用の1/3以内で、1戸あたりの補助金の上限額は原則として100万円となっています。
<対象期間・申請方法>
受付期間は通年申請タイプが2022年4月8日~2022年11月30日(水)、事前採択タイプ「安心R住宅」「提案型」が2022年4月8日~2022年5月27日となっています。いずれも施主ではなく、事業者登録を事前に行っている施工業者が申請を行います。
国立研究開発法人建築研究所「長期優良住宅化リフォーム推進事業」
https://www.kenken.go.jp/chouki_r/
国が提供するリフォームの補助金・助成金制度のほか、地方自治体が提供する補助金・助成金制度もあり、多くの場合は国の補助金・助成金制度とも併用できます。リフォームの際にはお住まいの自治体の補助金・助成金制度を調べてみることをおすすめします。ここでは、いくつかの自治体の補助金・助成金制度をご紹介します。
◆東京都世田谷区:世田谷区環境配慮型住宅リノベーション推進事業補助金
東京都世田谷区では、環境配慮型の住宅にリフォームするための補助金制度があります。区内に自身が所有し、居住している住宅がある世田谷区民、又は区内に賃貸住宅を所有している世田谷区民が対象となります。
対象のリフォーム工事は、外壁、窓、屋根等の断熱改修、太陽光発電システムの設置等で、世田谷区内に店舗や営業所を置く施工業者と契約し、施工を行うことなどが条件となっています。
補助率はリフォーム工事の内容ごとに分けられており、補助上限額は工事内容によって20万円~40万円となっています。
詳しい情報はこちらをご覧ください。
世田谷区「令和4年度 世田谷区環境配慮型住宅リノベーション推進事業補助金について」
https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/sumai/011/003/d00190129.html
◆千葉県千葉市:高齢者住宅改修費支援サービス事業
千葉市には介護が必要な高齢者が安全に生活できるためのリフォームを行う際に費用の一部を助成する制度があります。対象は千葉市内在住の65歳以上の要介護(要支援)認定者が居住している住宅で、住宅内の段差の解消や床材の変更、トイレや浴室の手すりの取り付け、階段昇降機の取り付け等を行う工事です。施工業者は、市が指定する業者から選定する必要があります。
助成額は基準額×助成割合と定められており、基準額は実際の工事費と70万円の少ない方から利用者負担額を控除した額です。助成割合は生計を一にする世帯員のうち、市民税所得割額が最も多い人の課税状況に応じて割合が決定されます。
詳しい情報はこちらをご覧ください。
千葉市「高齢者住宅改修費支援サービス事業」
https://www.city.chiba.jp/hokenfukushi/koreishogai/korei/jyuutakukaisyuu.html
◆神奈川県横浜市:高齢者等住環境整備事業
横浜市には、市内在住の介護保険被保険者で要支援1・2又は要介護1~5に認定された人を支援するための制度があります。日常生活をサポートするための手すりの取り付けや段差の解消、床材の変更、玄関のスロープの設置などが対象工事となり、助成限度基準額は100万円です。自己負担割合は、生計中心者の市民税額によって異なります。
申請にあたっては対象者が住んでいる区役所の高齢・障害支援課への事前相談が必要であり、専門スタッフのアドバイスの元で行われるリフォーム工事費用の一部が助成されます。
詳しい情報はこちらをご覧ください。
横浜市「高齢者等住環境整備事業」
https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/fukushi-kaigo/koreisha-kaigo/kaigohoken-igai-service/zaitaku-yoengo-shien/koureishatoujuukan.html
リフォーム費用を補助・助成する制度のほかに、リフォームを行ったことで減税措置の対象となるケースがあります。
◆所得税の控除制度
10年以上の住宅ローンを利用して中古住宅を購入し、リフォームを行った場合や、借入期間が5年以上のリフォームローンを利用してリフォームを行った場合、所得税の税額控除を受けられる制度です。
住宅ローンを利用している場合は年末のローン残高の1%が所得税から控除されます。控除の適用期間は10年間ですが、特例措置が適用となっている場合は13年間となります。リフォームローンを利用している場合は、年末のローン残高の1%~2%分の税額控除を受けられる可能性があります。控除割合は工事の内容によって異なります。
◆住宅取得等資金の非課税制度
自宅のリフォーム費用を親や祖父母から贈与された場合に、贈与税が非課税となる制度です。省エネ等住宅の場合には1,000万円まで、それ以外の住宅の場合には500万円までの住宅取得等資金の贈与が非課税となります。
国税庁「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4508.htm
◆固定資産税の特例措置
2014年4月1日以前からある住宅に対して、一定の省エネリフォーム工事を行った場合に翌年度の固定資産税額が1/3に減額される制度です。床面積が50㎡以上280㎡以下であること、リフォーム工事費用の額が60万円以上であること、2024年3月31日までに工事を完了させることなどの要件があります。
「省エネ改修に係る固定資産税の減額措置」
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001487619.pdf
◆登録免許税の特例措置
宅地建物取引業者が一定の良質なリフォームを行った中古住宅を取得した場合に、所有権の移転登記に係る登録免許税の税率が0.1%まで軽減される制度です。
国土交通省「買取再販で扱われる住宅の取得に係る特例措置」
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000024.html
上に紹介した制度以外にも、耐震や省エネを目的としたリフォームを行った場合に所得税や固定資産税などが減税されるケースがあります。
<2022年・2023年に居住した場合、所得税の特別控除が適用されるリフォーム>
対象リフォーム工事 |
控除対象限度額 |
控除率 |
その他 |
耐震リフォーム工事 |
250万円 |
10% |
固定資産税や贈与税の減税・非課税措置も適用対象。 |
バリアフリー改修工事 |
200 万円 |
10% |
固定資産税や贈与税の減税・非課税措置も適用対象。 |
省エネ改修工事 |
250 万円 (350 万円) |
固定資産税や贈与税の減税・非課税措置も適用対象。 |
|
三世代同居改修工事 |
250 万円 |
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耐震改修工事又は 省エネ改修工事と併せて行う耐久性向上改修工事 |
250 万円 (350 万円) |
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耐震改修工事及び 省エネ改修工事と併せて行う 耐久性向上改修工事 |
500 万円 (600 万円) |
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省エネリフォームと併せて太陽光発電装置を設置する場合は、カッコ内の金額となります。
https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2022/20211224taikou.pdf
リフォーム前には補助金や助成金、減税制度を確認しておきましょう
リフォーム時に利用できる補助金や助成金の制度、減税制度についてご紹介しました。補助金や助成金の制度は、国が提供しているもののほかに、地方自治体が提供しているものもあります。また、リフォームで所得税や固定資産税などの減税措置が適用されるものもあります。補助金や助成金の中には指定業者の中から施工会社を選ばなければならないものや事前の申請が必要なものもありますので、リフォーム前にはしっかりと利用できる制度の確認をしておきましょう。
自由住宅リフォームでは、お客様の夢を実現するリフォームを提案しています。ご希望やご予算をお伺いしながら、1人ひとりのお客様にぴったりのご提案を行っています。リフォームをご検討の際には、ぜひお気軽にご相談ください。
※記事内容は、自由住宅NAVI独自の調査と見解によるものです。
※2022年8月1日時点の優遇制度になりますので終了している場合がございます。